表参道ソフィアクリニック
ジェームズ=ジョセフ=ジャック・ティソ (James-Joseph-Jacques Tissot、1836年10月15日 - 1902年8月8日)は、フランスの画家、版画家。ジェームズ・ティソ(James Tissot )の名で知られている。ナント出身。
ジェームズ・ティソは、1836年、フランス西部の町ナントに生まれた。その後、パリに出てイポリット・フランドランとルイ・ラモットに絵を学んだ[1]。1859年、サロンに出品し、初入選を果たした[2]。普仏戦争(1870-71年)を経てパリ・コミューンに参加した後、イギリスのロンドンに渡り、多くの作品を制作した[1][2][3]。10年ほど滞在した後、帰国し、パリに戻った。パリでは、1885年にサロンに出品した風俗画『パリの女』(La Femme à Paris )で成功を収め、流行画家となった。しかし、信仰上の危機に襲われた彼は、再び祖国を離れ、パレスチナに10年ほど滞在した。パレスチナから帰国後は、フランス東部のドゥー県シュヌセ=ビュイヨンにある修道院で聖書の挿絵に取り組んだ。1902年、同地にて死去した。
1864
【2017年1月オルセー美術館での第二帝政時代の展覧会にて】
これは豪華ではありませんが、経済的な豊かさと安定が見られます。精神生活の一定の安定。品が良いです。書物は知的な教養の高さを表しています。壁紙の朱色に近い花々のモチーフが品が良いです。女性の情感の安定は、精神的な自立への道にあるのでしょうか。
たぶんブルジョワの日常的な室内装飾と服装でしょう。
James Tissot - Portrait of the Marquis and Marchioness of Miramon and their children
ジェームズ・ティソ29歳の頃の作品です。
大きいサイズです。
非常に素晴らしいく、ある意味記念碑的な業績とも言えます。何か妖しい雰囲気が漂っています。人物の描写は、あたかも蝋人形のように見えなくもありません。
季節は晩秋なのでしょうか。枯葉がたくさん描かれています。この多数の枯葉については、何らかの「崩壊」があるのではないかとも思われます。
臨場感がありますが、一種人工的なリアリティです。
この人たちは貴族です。全体の雰囲気は前世紀つまり18世紀的でもあります。どことなくくらい雰囲気で、18世紀的な暗さとも言えるかも知れません。
赤い花はゼラニウムのようです。
各人の表情が微妙に異なっています。各人の表情が素晴らしいです。
(新国立美術館オルセー美術館展2014年)
貴族の流れを汲む人たち。この枯れ葉のように傾きかけた階級ではないでしょうか。
子供の表情は乏しいです。階級の失墜の傾向。表情が硬く血の気が引いたような、あまりいい表情をしていません。(2017年1月オルセー美術館での第二帝政時代の展覧会にて)
晩秋、これは階級の秋の深まりです。暗い空と暗い木々。古くからの祖先たちの亡霊がついているかのような人びと。
細かく描いていますが、器用さと不器用さが混合している様にも見えます。(2017年12月)
↑高画質
1868
Le cercle de la rue Royale
【2017年1月オルセー美術館での第二帝政時代の展覧会にて】
王党派monarchistの集まりです。男たちの協会です。政治的な集まりであり、政治はなおももっぱら男性の手にありました。
古い貴族階級の人々なのでしょう。
各人はあまりいい表情はしていません。
夜会 ball
オルセー美術館所蔵
<ルノワール展2016にて>
再来日の作品です。この前は三菱一号館に来て展示されていたと思います。
この夫人の上半分の上品さ。それにたいして下半分は、襞が妖怪的な気持ちの悪さがあります。また絵画の一番下の部分の生地の文様はおどろおどろしい文様が描かれています。
前回見たときには上品さ、緻密さに注意がいったのですが、今回は上のようなことに気が付きました。