表参道ソフィアクリニック
一般にフォービズムに分類されもします。しかし、ドランの画風は七変化のように多彩であり、実に様々な形をとります。一概にフォービズムとは位置付けることもできないように思われます。
美術史でフォーブの用語が生まれた1905年のパリ・サロン・ドートンヌに展示された記念すべき絵画群の中の一点。この作品は、子供の絵のような描きぶりと形です。しかし色と構図は吟味されているのでしょう。
プーシキン展2018年
1924年 Arlequin et Pierrot , museé de l'orangerie
アルルカンとピエロにどのような違いがあるのでしょうか、どんな特性の違いがあるというのでしょうか。うどんとそばの違いのようなものでしょうが。何か象徴に違いがあるのでしょうか。
シュールな雰囲気もあります。半砂漠のような大地。大地よりも人間の方が大きく描かれているのも特殊な点です。
制作年1938年から1946年。
L'Age d'or
オランジュリー美術館の階段を降りたところに目立つように展示されています。壁画のようにとても大きな作品です。
長い年月をかけて描かれていますが、第2次対戦の始まり頃から終わり頃にかけて手がけられているのは特筆すべきです。戦争の悲惨さを暗示させるものでありながらも、それとともに戦争の悲惨とは反対のものも描いているようです。
ここで描かれているのは、人間と野獣たちとの共存した幸せな時代です。争いはあるものの、怒りもあるものの、恐怖ではありません。破壊的、破滅的、皆殺し的なものはありません。文明化された戦争に対して、アルカディアのプリミティブな状態を表しています。漫画のようなところもあります。原始の時代には平和だったが、文明によって野獣性が変形されたということかとも考えられます。