表参道ソフィアクリニック
1518-20
The Virgin in Adoration of the Child
聖母が可愛らしく、あどけない娘として描かれているところが、特異です。純真な村娘のようにみえます。崇高さも強調されておらず、光輪もありません。こういった可愛いマリア像であるが故に有名な作品です。
ウフィツィ美術館2019.4
Vénus et l'Amour découverte par un styre, dit autrefois Jupiter et Antiope.
この作品も、古代ギリシア神話という全く異教(キリスト教以外)の世界を描いています。
艶めかしいエロティシズム、性の奔放さ。ヴィーナスは、サチュロスとエロスという性愛の象徴的な存在に挟まれ、その体は性愛で満ち満ちています。手はエロスの愛の弓にかけられています。
サチュロスは、ヴェールを取りヴィーナスを発見したところです。
musée du Louvre en janvier 2019
バロック的ニュアンスの漂う神話の世界。性が開放された世界。エロスは母体に戻っているかのよう。
Louvre 2020.
vers 1526 -27
コレッジョらしさがあらわれた作品です。マドンナのかわいらしさがコレッジョらしいです。子供のイエスもかわいいです。三つの手が重ね合わせられたところが和やかです。コレッジョの優れた作品の一つです。柔らかい描写で、とくに手が柔らかな描写です。スフマートのようです。
Louvre 2020.
<ウィーン美術史美術館にて>
ゼウスとイオ
「ゼウスの愛の冒険シリーズ」のなかの一枚。
画家はオウディウスの『変身物語』からこの絵のインスピレーションを得ました。
イオは前回はゼウスの求愛を拒んだので、今回はゼウスは雲に紛れてイオを抱き、口づけをしています。雲の中からかすかにかゼウスの顔と手が透けて見えます。求愛を拒んだはずのイオは、今回は、我を忘れて恍惚として喜び受け入れています。右手は感嘆、恍惚、喜びを表し、よく見れば左手を男の腰にまわして迎え入れるように抱いています。
<ウィーン美術史美術館にて>
The Abduction of Ganymed
ガニュメデスの誘拐
「ゼウスの愛の冒険シリーズ」のなかの一枚。
ゼウスが鷲に姿を変えて、羊飼いの少年ガニュメデスを連れ去る場面です。行き先はオリュンポスです。ホメロスは、ガニュメデスを地上で最も美しい人間と賞賛しています。ここでは少年愛をテーマとしています。少年はなぜこちらを見つめているのでしょうか。悦楽と栄誉を私たちに見せているかのようです。
この絵の構図は、2つの三角形を組み合わせています。そして上昇を強調しています。
行き先はオリュンポスです