表参道ソフィアクリニック
13歳の時に枢機卿シルヴィオ・パッセリーニの後援を得て生地アレッツォからフィレンツェに出て、アンドレア・デル・サルトとバルトロメオ・バンディネリについて修業しています。その後、フィレンツェとローマを舞台に旺盛な制作活動を展開していました。そして、1554年以降はトスカーナ公コジモ1世のもとで活動し、多くの絵画、建築を手掛けたのです。
今日とりわけ著作『芸術家列伝』で有名です。
彼は画家、装飾家、建築家として活躍しました。当時は画家としてよりも装飾家、建築家としてたかく評価されていました。その代表的な仕事には、コジモ1世の命によるパラッツォ・ヴェッキオ宮殿の改築、および現在のウフィッツィ美術館の建設(1560)などがありました。
フィレンツェ、 ウフィッツィ美術館 蔵
1534年
おそらくロレンツォ・イル・マニフィコのもっとも有名な肖像画です。しかし、ヴァザーリはロレンツォ・イル・マニフィコが死去した1492年の約20年もたってから生まれました。この絵が描かれたのは40年以上、約半世紀後に描かれたました。ですから、このようにまるで見てきたかのようにリアルに描写されていますが、実物にどれくらい似ているのか疑問です。それについてはいくつかもの見解があるでしょう。
マニエリスムふうの硬質で金属的な肌です。ヴァザーリはマニエリスムの画家とも言われていますが、ここにもその特徴がよく現れています。