表参道ソフィアクリニック
1565年 月暦画連作 6作品ある。
ブリューゲルは季節の移り変わりの中での農民の生活を描いた6枚の連作を完成さセタ。そのうち5枚が現存。3枚が美術美術館に所蔵されている。
1565年 暗い日 Gloomy day
『雪の中の狩人』と同じ頃に描かれた作品。ブリューゲルの月暦画連作の第1作に当たる作品である。
<ウィーン美術史美術館にて。2017年>
全体に暗い色調である。
荒波で小舟が壊れて難破しているようである。
どうにかこうにかやっている過酷な状況。これから春が訪れるのだろうが、春とは思えない。草木はようよう芽吹いてきのか。ほんとうの春はまだまだである。
雲は暗く立ち込めている。遠くの山並みは雪が残っている。
全景の人々は枝を切って巻きにすべく集めている。
また嵐による土砂崩れ、洪水も生じているようである。
2017年ウィーン美術史美術館にて
1565年
雪中の狩人
<ウィーン美術史美術館にて。2017年>
獲物が少なくて人も猟犬もうなだれている。なかなか厳しい状況のようである。
それでも火は激しく燃え盛っていて、遠くに見える村は活気があふれている。人々は凍った氷の上で、スケート、ホッケー、カーリングなどを興じている。
冷たい画風であり、冬の冷たさを描くことが作画の主要なモチベーションの一つになっているのであろう。
山々の崇高、遠くの方には海も望める。そこは隣町なのであろう。
何となくスペシャルな日のようである。
シリーズの中の一枚。
2017年ウィーン美術史美術館にて
1568年ごろ Peasant wedding ウィーン美術史美術館
<2016年ウィーン美術史美術館にて>
結婚式の飲んで騒いでの光景である。
フランドルの風習では新郎は婚礼の宴席には出席しないことになっていたらしい。緑の生地の前に座っている新婦は食べることも話すことも許されず目を伏せています。しかし、花嫁は幸せそうな表情を浮かべています。
肘掛け椅子には公証人。その横にはフランシスコ会修道士(隣の人物に話しかけている)。その横には剣を帯びたその土地の地主。
遠近感が強調されている。
バグパイプなどで演奏されて、音楽が流れているらしい。
この作品の中で格別笑っている人はいない。