表参道ソフィアクリニック
夜のパリ
写真よりも実物は、燃え立つようなオレンジが鮮やかです。夕暮れの都会に滲み出る、妖しく燃え上がる光は、まるで火事が生じているかのようです。臨場感のある遠近感。雨上がりで路面はテカっています。空は低く、雲がたちこめています。背景には、パンテオンのドームが見えます。夕暮れのパリの暗さと異様な明るさの対比的なコンビネーションが魅力的です。エネルギーをはらんだこの人工照明が印象的で、人々と文明の発展の両方のエネルギーがこもって充満して放たれたような光です。これは魂のエネルギーの光のようでさえあります。
プーシキン美術館展2018年