表参道ソフィアクリニック
画家の名前を列挙すると、ニコラ・プッサン、シモンヌ・ヴーエ、フィリップ・ド・シャンペーニュ、クロード・ロラン、ル・ブラン、ジョルジュ・ドゥ・ラトゥール、ル・ナンがいます。彼らはバロック期のフランスの蒼々たる画家達ですが、彼らがほぼ同世代だという点は特筆すべきです。彼らは1600年前後の生まれです。バロック期とはいうものの、カラヴァッジオに大きく影響されたようなプロタゴニスト(模倣者)でもなく、また教会の豪華絢爛なものに徹しているわけでもなく、これらバロックの特徴を兼ね備えることがありつつも、当時のフランス美術での独自の世界観があります。彼らが活躍したのは主にルイ13世の治世であり、ルイ14世の治世にもかかっていることもあります。16世紀における王権や新旧宗教をめぐる抗争などの大混乱の時期を経て、アンリ4世がブルボン朝を開き、続くルイ13世で次第に絶対王政に向けて王権が強化されている時期です。ブルボン朝での国家の復興時期に、絵画制作の分野で大画家が何人も現れ開花しました。
Philippe de Champaigne (1602-2015)により描かれたルイ13世
ルイ13世も1600年前後の生まれ、つまり1601年です。1601年生1643年没
ルイ14世の治世下においてアカデミーは、古代とルネサンスの美術を模範とする古典主義様式を展開しました。また王権を頂点とする位階秩序を表現する芸術を目指しました。